我が家にソーラーパネルとバッテリーを設置しました。
20217年末に入居して以来ずっと計画していたプロジェクトだったのですが、家を買った時の鑑定評価の際に「屋根は建築以来60年間一度も葺き替えられていないため、そろそろ葺き替え更新を考えた方が良い」と言われていたので、葺き替えと同時にソーラーパネルを設置することにして、高額な屋根工事の資金を貯めるために5年間待つことにしたのです。
工事資金の用意がととのった2022年初夏に、満を持してソーラーパネルとバッテリーの合い見積もりと政府の無利子ローン申請に着手したのですが、これが思いのほか大変でした。
というのは、2019年秋頃から始まったエネルギー価格上昇が、2022年2月のロシアによるウクライナ侵攻に対する経済制裁措置の影響で一気に加速したことから、光熱費高騰対策としてソーラーパネルとバッテリーを導入する世帯が急増したのです。
このため、見積もりを依頼しても「予約がいっぱいなので受付を停止している」という会社が多く、ローンの方も申請を処理するチームがパンク状態のようで、電話による問い合わせから手続きまで、通常よりずっと時間がかかりました。結局、申請が承認されたのは11月。日が長くて気候が良い夏に工事をするはずが、冬の悪天候の季節に屋根工事とソーラーパネル設置を行なうことになってしまいました。
せっかく屋根の葺き替えと同時に工事するので、ソーラーパネルは通常の屋根置き型ではなく、屋根一体型パネル(roof-integrated solar panels)にしました。パネル自体は通常のパネルと同じサイズですが、屋根瓦のように屋根の骨組みに直接取り付けられるようになっていて、屋根にはめ込んだ状態になります。見た目がすっきりするだけでなく、パネルの下に瓦がないため、屋根全体の総重量が増えず、むしろ瓦より軽くなるので、屋根の骨組みを強化する必要がありません。また、屋根とパネルの間にギャップがないため、パネルが強風で飛ばさせるリスクも低く、ギャップに鳥が巣を作ってしまう心配もありません。
我が家の屋根は東西に向いているので、両面に各8枚ずつ、計16枚のパネルを設置しました。南向きに比べると発電効率は下がりますが、東西両方を向いているので発電時間は長く確保できます。屋根工事で既存の屋根材を全部外し、新しい防水シートを敷いて全面に瓦桟をかけ、瓦を載せる準備が整ったところで、再エネ専門業者が来てソーラーパネルを瓦桟に取り付け、配線工事を行ないました。
次は屋内にインバーターとバッテリーを設置して配線を接続する工事となるはずが、こちらも世界的なバッテリーの品薄の影響とクリスマス休暇のためスケジュールが延びてしまい、結局年が明けてからの工事に。無事工事が完了してシステムが稼働したのは1月中旬になりました。
インバーターには付属のシステム監視アプリがあり、発電・蓄電状況をスマホでチェックできます。高緯度地域のスコットランドでは冬の日照時間が短いので、発電量はあまり期待できませんが、それでも雨が少ないダンディーでは晴れる日が多く、日が差すたびにアプリを開いて「よし、発電してるな」と確認している今日この頃です。