ソーラーパネルとバッテリーを設置して約半年が経ちました。
1月中旬の日が短い季節に稼働開始したので、最初は良く晴れた日でも一日の発電量が3 kwH(キロワット時)を超えれば上出来という感じでしたが、日が長くなるにつれて発電量も増え、春分の頃以降は発電量が使用量を上回り、余った分を売電するのが普通になっています。
英国では固定価格買取制度が数年前に廃止され、代わりに各電力会社が買取保証額を設定する仕組みになっています。会社によって保証額に大きな差がありますが、我が家が契約している会社は比較的高額で買い取ってくれます。
今年は残念ながら夏至前後に雲の多い日が続いたため、1日の最大発電量を記録したのは5月下旬でした。
以前書いた通り、ソーラーパネルのインバーター付属のデータロガーがスマホアプリにデータを送っており、システムの稼働状況を常時監視することができます。発電量や電池の残量を確認できるのはもちろんですが、使い始めてからこのアプリが電力使用状況の確認にも便利だと気づきました。
データロガーは、ソーラーパネルの発電量と電池の残量に加え、電力消費量、電力系統(グリッド)からの電力供給量、電池からの供給量、系統への送電量を、5分刻みで記録します。アプリでは色分けしたグラフとして表示されます。5分刻みと細かいので、何を使うとどのくらいの電力を消費するのかがよく分かります。
中でも特に便利なのが各データ項目を非表示にして、特定項目だけ確認できること。左は全項目を表示させた状態、右は系統からの電力供給量(つまり料金を払って消費している電力)だけを表示させた状態です。
左の図を見ると、朝10:30頃に消費電力の大きなスパイクがあることが分かります。また、9:30頃と12:30頃にも小さめのスパイクがあり、夕方17時半から18時くらいにも少し消費電力が増えています。一方、朝9時頃から夜21時頃までは、消費が増えている時間を除いて、発電量のほとんどを系統に送電しています。
右の図を見ると、午前中の2回のスパイク、特に10:30頃のスパイクでは、太陽光発電とバッテリーだけでは足りず、系統からの供給電力を使っていることが分かります。このスパイクは、実はシャワーによるもの。我が家ではセントラルヒーティングによる給湯ではなく独立の電気シャワーを使っていて、この消費電力が大きいのです。2回のシャワーの違いは、エコモードとフルパワーの差です。昼頃と夕方の消費電力は洗濯機と電気オーブンですが、シャワーほど消費電力は多くありません。
このアプリを使い始めるまでは、我が家で最も電気を消費するのがシャワーだとは気づいていませんでした。ソーラーパネルとバッテリーでもカバーできない消費量であることが分かったので、我が家の脱炭素計画も方針を微調整しすることにしました。シャワーもソーラー給湯で使えるようにするための方法を検討しているところです。