我が家の脱炭素化プロジェクトの一環として、暖房効率向上に欠かせない壁の断熱材の交換工事を行ないました。
ソーラーパネルとバッテリー導入のために利用する政府の無利子ローンでは、断熱工事を済ませていることが貸付の条件になっています。
我が家は英国では一般的な中空壁構造建築で、2枚のレンガ壁の間にギャップを空けてあります(写真参照)。今ではこのギャップに断熱材を入れることが建築基準で決められていますが、我が家が建てられた1950年代にはまだ中空のままにしておくのが普通でした。そのため後から壁に穴を開けて断熱材を注入して断熱性を高めることが多いのですが、ぱっと見ただけでは断熱材が入っているのか分かりません。そこで業者に依頼して確認してもらったところ、断熱材のロックウールは入っているものの、古いためあちこちで沈んでギャップができていること、また南向きの壁には断熱材がまったく入っていなかったことが判明しました。かつてはここに寄せ棟のガレージがあったため、この壁は外気に触れないからと断熱工事をしていなかったのでしょう。
以前は既存の住宅の中空壁断熱材と言えばロックウールを吹き込むことが多かったのですが、現在は断熱効率の高いポリスチレンビーズを使う一般的なのだそうで、我が家の場合もその工法。ボンドを混ぜて吹き込むので板状に固まり、沈下しません。
ただし、我が家の場合は古い断熱材が入っているため、まず第1日目は壁のあちこちに外側から穴をあけ、巨大な掃除機のような装置で中のロックウールを吸い出す工事から。翌日に新しい断熱材を注入するという2日がかりの工事になりました。注入が済んだら穴をモルタルで塞いで終了。支払いを済ませると、25年保証の保証書が送られてきました。